新型コロナ変異種には”国内変異種”も存在していた!その感染力は!?
慶応義塾大学の研究チームのゲノム解析により、新型コロナの変異種として2020年5月には欧米由来のコロナウィルスに加え、国内で変異を繰り返して発生したいわゆる”国内変異種”が存在していたことが判明しました。
この新型コロナ”国内変異種”の感染力とその特性について纏めていきたいと思います。
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新型コロナ”国内変異種”の感染力は弱い!その理由とは!?
2020年5月に国内で発見された新型コロナウィルスは、欧米由来のものと国内で発生した”国内変異種”の2種類でした。
そして、この”国内変異種”は感染力が低く重症化しにくいということが判明しました。
確かに国内での新型コロナウィルスの新規感染者数は世界に比べて少ないことからも何となくわかりますが、慶応義塾大学の研究チームのゲノム解析によりこの特性が科学的に証明されました。
新型コロナ”国内変異種”のその特性は、そのメカニズムに理由がありました。
新型コロナウイルスの増殖メカニズム
新型コロナウィルスが感染力を強めるためには人などの媒体を通して増殖することが必要です。
新型コロナウィルスは内部に増殖に必要なRNAゲノムがあり、その周りにスパイクタンパク質と呼ばれるギザギザの棘のようなものがついています。
このスパイクタンパク質と呼ばれるものが何らかの要因でRNAゲノムから切り離され、新型コロナウィルスの増殖が拡大します。
その何らかの要因と言われているのが、人間の中で作られるFurinと呼ばれるプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)で、スパイクタンパク質を切断する働きをしてしまうようです。
そのFurinというプロテアーゼの働きによって、新型コロナウィルスが増殖し、感染力を高めたり重症化したり、ということに繋がっていくようです。
新型コロナ”国内変異種”の特徴
前段で新型コロナウィルスの増殖のメカニズムについて書きましたが、実は”国内変異種”の特徴としては、人間が作り出すFurinというプロテアーゼによってスパイクタンパク質が切断されない、という変異をしていたことが分かりました。
その結果、日本国内では新規感染者数が世界的にも低い数値となっていたようです。
ワクチンに代わる新型コロナ抑止薬が作れる?
慶応義塾大学の研究チームのゲノム解析結果から、”国内変異種”がプロテアーゼによるスパイクたんぱく質切断がされないということにより重症化しないということが科学的根拠により判明しました。
その結果、新型コロナワクチンに代わるプロテアーゼ抑止薬を新型コロナウィルス用の薬剤として開発するという動きが起きています。
いつその薬剤ができるかは分からないですが、完成すれば新型コロナウィルスも病院で一般的な処方薬が出され、普通の風邪のような扱いになってゆくかもしれないですね。
まとめ
新型コロナ”国内変異種”のゲノム解析により、ワクチンに代わる薬剤が開発されてゆく可能性について纏めてきました。コロナ禍で失業や外出自粛により経済的・精神的にも世界的にダメージを受けています。早くコロナが普通の風邪のように扱える時代が来ることを切に願います。
最後までお読みいただきありがとうございます。是非参考にしてみて下さいね。
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